リモハンド独自の技術的な特徴は何ですか。
ジェイコ独自の技術によるリモハンドの特徴は以下の通りです。
1.暗証番号設定機能(PLL)
2.比例制御機能
3.非常ホーン(HORN)内臓型
4. LED表示機能回路図を採用(PLL)
5. 運転表示ランプ
6. 多段、人称、加速、トグル等の機能
7. ツイン機能、複写切替機能
8. TEST / RUN 機能(PLL)
9. I.D.CODE、周波数、機能等の同期化
10. コンピューター管理機能など次世代型制御機
受信機の非常回路はなぜ必要で、どのような役割をするのでしょうか。
A. リモハンドの非常回路は線番3番と4番です。
非常回路を使う理由は、例えばホイストクレーンのメインマグネットを制御する回路として
もしホイストクレーンの動作リレーに不具合が生じた場合、リモコンで信号を絶ってもメイン回路が切れない限り続けて作動することがあります。
これは大型事故を誘発する深刻な事態と言えますが、これを未然に防ぐ必要があります。つまりそのような状況になってもメインマグネットを受信機で制御できるようにした回路が受信機の非常回路です。
非常回路には非常回路用ヒューズとリレーがあります。受信機内部用ではない上記のような外部回路の非常遮断用です。ホイストクレーンではない一般の遠隔操作装置の用途においては連結しなくても作動上問題になることはありません。
ジェイコの全ての製品にこの非常回路と連動する運転ランプを受信機の外部に付けました。
運転ランプによって肉眼で簡単に遠隔スタンバイの有無を確認できるよう配慮したものです。
しかしこれは当社オリジナルのリモハンド製品だけが持つ特徴の一つに過ぎません。
注意: 線番3番と4番は同じライン上の動圧でなければばりません。つまり同じC上のラインになります。
非常と起動を除く12機能です。 Remohand F24-810でも可能でしょうか。
A. はい、可能です。
Remohand F24-810にはかなり特殊な機能が隠されています。
シンクロ機能といって、上下のボタンを一緒に押した時インターロックがかかると同時に別途に独立したリレー接点が一つ追加されるものです。
それから起動(START)ボタンには起動後、他のボタンと同様に別途の独立したリレーがあります。
回路上のR0です。
上記の隠された二つの追加ボタンを設定し、既存のボタン10個にシンクロ一つとR0一つが加わり12機能を満たします。
通常シンクロ機能はボタンが足らない場合の照明用として使用する時とても便利です。
多重モノレール型ホイストです。リモコン一つで特定のホイスト数台を運転できますか。
A. ジェイコの製品のうちリモハンドF25-810シリーズには「グループトグルインターロック」というかなり特殊な機能があります。
モノレールの場合4点のみ必要ですが、残りのボタンを全てグループにまとめて相互にインターロックさせながらトグル機能を付け、最大6台までリモコン一つで個別運転ができるようにした機能です。
これは特にライン作業において順を追った作業が必要な場合にはとても便利です。 一人が6つの仕事をラインでこなせる画期的な機能といえます。
自己保持回路の正逆回転時、必ず停止後に正転や逆転をさせなければなりませんか。
A. はい、その通りです。
台車やウィンチなど長距離や長時間前進(正)、後進(逆)などをさせる必要がある装置の場合、正転であれ逆転であれ進もうとする方向のボタンを押しておくと自己保持の状態で稼働され、正転の状態で逆転を押した場合、正転が止まると同時にすぐ逆方向に稼働させてしまうと停止に無理がかかるだけでなくかなり危険です。これを防止するため、正方向運転時に逆方向ボタンを押せば逆方向ボタンが停止ボタンとなり停止した後に逆方向を押して初めて逆方向に動く形式をとらなければならない場合に必要な機能です。
ジェイコの製品にはこのような機能を全て満たした次の二つがあり、 リモハンドの全ての機種において可能となっています。
1.正転がオンの時、正転を押したり逆転を押すとオフになり、もう一度正転や逆転を押すとオンになる方法。
どのボタンを押してもオンの状態の時にはオフになり、オフの状態の時にはオンになる機能です。
停止ボタンを別途に設置する場合としない場合とがあります。ボタン二つでできますので経済的でもあります。
2. 正転がオンの時、正転を押すといつでもオンになり、逆転を押すとオフになり、もう一度正転や逆転を押すとオンになる方法。
オン状態ではオンになるボタンはいつでもオンであり、反対のボタンを押して初めてオフになる機能です。
機能1のように停止ボタンを別途に設置しなくてもよく、ボタン二つでできるため経済的でもあります。
安全をためには、更に別途で停止ボタンを使用して頂くのがよいでしょう。
ディレーオフ(Delay Off)機能とは何ですか。どんな用途に使われますか。
A. マグネットクレーンのような場合に大変便利に活用できる機能です。
例えばマグネットをオンにした状態で重量物を載せ運搬中に運転者がミスをしたりオフボタンを押し間違えた時すぐに作動して重量物が落下します。この時重量物の下を人が通ったり自動車または貴重な装備や物などが置いてあった場合、一瞬のミスで取り返しのつかない大事故につながります。
そのため、これを防止するために運転者が確実にオフにすることで初めてオフになるようにする機能がまさにこの「ディレーオフ機能」です。運転者のミスでリモコンを落としてしまったり非常が押されてしまったりしてもオフにならないようにするByPassEMS機能はなくてはならないものです。
ジェイコのリモハンド製品にはこのような機能が6点の機種において有料オプションになっており、8点以上の機種では無料オプションにてご提供しています。このような機能はほとんどの場合8点以上から適用されるものであり、事実上全て無料となっています。
またディレーオフの時間設定を0秒から最大4秒まで設定することができ、標準を1秒にして出荷しています。
つまり、設定を1秒にするとしたらオフボタンを1秒以上押して初めてオフになるようにする機能の設定です。
ディレーオフの設定は現場でもできるようになっています。
バイパス EMS(ByPass EMS)機能がなぜ必要なのでしょうか。
A. バイパスEMSは「By Pass Emergency Stop」の略で、非常停止(EMS)回路を迂回するという意味です。つまり「非常回路が利かない」という意味で一見不必要な機能のように思えます。
しかし照明用やマグネットクレーン用の場合にはこれが絶対的な必須機能でもあります。
照明の場合、夜間の作業中にクレーンを立てておく必要がある時やバッテリーを交換する時に照明も一緒に消えてしまうと作業に支障をきたします。特にクレーンの照明だけで作業をする場合にはなおさらのことです。
またマグネットクレーンの場合非常が本意でなく押されたり、よりによって重量物を持ち上げている時にリモコンのバッテリーを交換しなければならない時、リモコンを落としてしまったりなど様々な理由で非常がかかった場合、マグネットが非常と連動し絶対にオフになってはいけない状況を考慮しなくてはなりません。
このような場合にも非常とは全く関係なしに続けてオンの状態を維持できるようにするシステムがこの「ByPass EMS」機能です。ジェイコのリモハンド製品にはこのような機能が無料オプションで付いています。
PLLとは何ですか。CRYSTALとは何ですか。
A. 産業用無線遠隔リモコンの周波発信形式は大きく二つに分けられます。PLLは「Phase Locked Loop(位相同期ループ)」の略で簡単に説明しますと割等周波数帯域を全て持っており、CRYSTALは1対1の周波数すなわち専ら一つの周波数だけを持つ形式を言います。
当社の製品のうち型落ちの旧機種リモハンドF21-6S / 12S / 60と新製品のリモハンドF25シリーズが
割当周波数を全て持つPLL形式で、韓国国内向けから海外向け専用に転換したリモハンドF21-2S、F21-6C、 F24-810、F24-60が1対1対応のCRYSTAL形式になります。
PLL形式が周波数の変換を別途部品交換無しですぐにできるという長所がある半面、ナローバンドの使用により周波数の偏差やデータロスなどの外部要因(温度、振動、電流、電波など)などに対する負荷安定と補正設計などが何よりも重要であり、各製品においてこれらのノウハウが活かされています。
CRYSTAL形式は物理的に1対1対応及びいわゆるブロードバンドの中で周波数1のみを使うことで応答性も良く、周波数の偏差補正のための別途設計が必要なくPLLよりも経済的である半面、周波数変更などの場合には部品を交換しなければならない不便な点があります。
アフターサービスの発生頻度を見ると、PLL形式がCRYSTIAL形式よりも複雑な構造であるため相対的にアフターサービスが多く発生するという蓋然性があり、実際に当時の機種のうち型落ちのPLL製品のF21シリーズを海外向けにしたクリスタル製品のF21 / F24シリーズよりも多く発生しています。
しかしこれは10年前の技術との比較であり、現在新しく発売されたPLLシリーズF25の機種は型落ちしたPLL形式のF21シリーズよりさらにアップグレードさせ設計の段階からこれまで培ってきたノウハウに最新技術を集約させ、ナローバンドでも驚異の応答性と安定性及び信頼性を確保しました。これは明らかに他社製品とは際立って差別化された特徴と言えます。
F25の系列と輸出専用F24系列及びF21-2S / 6C製品の違いは何ですか。
A. 輸出専用F24系列とF21-2S、F21-6C製品は周波形式が1対1のクリスタル用で320MHz帯域です。
1対1形式であり、それ自体の周波数を持っていません。周波数を変更する場合には内部のクリスタル部品を交換して使います。送信機の電源の消耗が少なく応答性が早いという特徴があります。
新規F25系列の製品群は以前の型落ち機種であるF21-6S / 12S / 60と同じ系列のPLL製品群です。輸出用には433 MHz、韓国国内向けには424及び447MHz帯域と173 MHz帯域を使います。
それ自体が可用周波数を内蔵しており、内部の部品交換無しで管理ができますがクリスタル系列よりは多少送信機の電源消耗率が高くなります。応答性も以前とは違いクリスタルと比較しても差を感じられないほど早くなりました。
産業用無線リモコンが備えるべき必須条件は何でしょうか。
1.産業安全法によればホイスト用無線リモコンは赤色突出非常ボタンと安全キーがなくてはなりません。問題は非常キーと安全キーをどのように設置し運用するかです。
例えば非常ボタンの場合、他の操作ボタンのように前面にありながら運転中の不注意により落としてしまうような場合にも非常ボタンが先に触れるようにして、不意に動作が起こらないようにする必要があります。
非常ボタンが上部や下部にあったり取り囲まれていたりすると人体工学的にも非常ボタンを押す時間が長くかかり、落とした場合に非常ボタンを制御する方法が皆無なため、むしろ他のボタンがそのまま露出され深刻な問題を引き起こすことがあります。
ジェイコの製品は初めからこのような点を考慮し、法規に従うだけでなく実際の現場での危険性を想定し非常ボタンを前面に配置すると同時に、どのような場合にも他の操作ボタンが非常ボタンよりも先に触れない構造になっており設計立案当時から構造的な安全の確保を図ってきました。これはジェイコだけのプライドでもあり他業者の製品もこれと同じ構造的な安全の概念が導入されることを望んでいます。
2.安全キーについては会社ごとに特徴があります。ジェイコでは二つを併用しています。物理的キー方式と電子式キー方式で標準6点方式では電子式キー方式を基本にし、物理的キー方式をオプションにする代わりに標準8点以上では物理的キー方式を基本にし電子式キー方式をオプションにしています。
そしてこれに加えて別途必要に応じて暗証番号入力方式を取り入れ、知らない間に他の人が運転しようとすることもできないようにする機能が内臓されています。この全ての設定を運転者が直接他の道具に頼らずにすぐに設定と解除ができるように便宜性を図りました。